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ゲームの制作者は、ゲームを遊ぶお客様が「遊んでいる時に」楽しめるように作る。

しかし、遊べなければ楽しめない訳だし、遊ぶ事ができそうにないな、と思えばそもそも商品として購入されない。


あるファミコン世代(今30代後半〜40代前半位)の男性が仮にあるシューティングゲーム(FPSと呼ばれるジャンルの敵を撃ち倒すゲーム)を遊びたい、と思ったとする。

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア
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カレは昔からゲーム好きで、色んなジャンルのゲームをしてきたし、今もゲームは好きだ。

カレには既婚で子供がいる。平日朝のテレビは子供が幼稚園や学校に行くまではチャンネルはNHK教育になっている。

自分の時間もないし、このタイミングでは遊べない。

電車に乗り、会社に出勤。もちろん仕事。

帰宅して夕食を家で食べ、さてどうしよう、と思っても、テレビはゴールデンタイムの子供も妻も楽しめる番組に。

そんなタイミングで男性が敵を撃ち殺すゲームでテレビを占拠してやろうとしたら、妻の「子供の前でそんな事やらないでちょうだい!」という怒号が飛ぶに決まっている。

さて、妻が子供を寝かしつけてようやくテレビが子供のものでなくなった所で、あのゲームを、と思う。

しかし、妻は録画したドラマを見始める。自分はパソコンに向かうか、妻と一緒にそのドラマを見る。

逆に自分のやりたいそのシューティングゲーム遊んでいて、横で見ている妻が楽しめるか…答えはNo.

多分、妻はイライラする。そしてプレイする旦那に話しかけるも生返事。プレイが落ち着いた時には男性は何故妻が怒っているのかよく分からない状態になる。

妻が風呂に入る。よし、ゲームを遊ぶチャンスだ。

テレビをゲーム機に切り替えて、ディスクを入れて、ロードを待って….よし、スタート。

しかしそこまでに時間がかかりすぎ、結局ゲームの本編に入る頃には妻は風呂から出てくる。

気づいたら、自分も風呂に入って寝なければいけない時間。無理して起きてゲームをやる手もあるが、明日は朝から会議だし….

休日は?逆に子供は一日家にいるので、むしろ自分一人でテレビでゲームを遊ぶ事は難しい。

遊べないんじゃ仕方がない。

ゲーム機を持っていても、この男性は結局そういうソフトは買わない。

これはあくまで一例だが、どんなに「遊べば」面白いゲームでも、お客様の生活のシーンにそのゲームを遊ぶタイミングと時間がなければ遊べないし、購入しない。

お客様の生活を十分に配慮したゲーム商品は世の中にどれほどあるだろうか。

プロデューサーは、ちゃんと商品として成立するために、お客様の生活の事をよく知らないといけないのである。

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