僕が本格的に業務でマーケティングに取り組み始めたのは、PS2版, GBA版のもじぴったんの発売後。
ちょうどその頃にプロデューサーの能力を高めるためにナムコ社内でマーケティングの研修が始まったのだった。
最初は期待半分、疑い半分。面白いゲームがマーケティングなんぞで生まれるのか、と思っていた。
しかし、元々真面目な性格なもので、真面目に取り組んでみた。元々学んでいたのが日用品のマーケティングの手法だったので、ゲームの場合は同じ事が言えるのかも取り組みながら試行錯誤をしてみた。
結局僕がたどり着いた結論は、ゲームでも日用品でも、「お客様の事をよく知り、喜んでもらう。喜んで商品を購入して頂いて、喜んで使ってもらう」という点において共通で、何ら変わりが無く、商売の原則は変わらない。だから、マーケティングをよく理解する事は大切だということだった。
それでも違和感を感じる人はきっと多いだろう。
それは一つには「マーケティング」という言葉自体が、まず人によってまったく違うイメージを持たれている上に、正しく理解されていないからだとも思う。
あなたがどこかの会社の方と名刺交換して「マーケティング部」という所属だったとする。
その会社や業界によっては「マーケティング」は、
- 「販売、営業」
- 「プロモーション」
- 「市場調査」
- 「トータルな商品企画」
と、全然違う意味でとらえられている(多分、ゲームの世界では上二つが多い)。
そんな状態だから皆が異なるイメージを持っていてもしょうがないと思う。
僕自身は、マーケティング=「商売学」だと思っていて、商売における原則を知るための実学と思っている。
扱うものが違うだけで、変わらないものは変わらないのではないかと。
お客様が求めないものは売れないのは変わらない。
結局、人間が商品を作り出し、売り、人間が買って使う、という構図はどんな商品でも一緒ですからね。
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コメント(1): ゲーム+マーケティング=胡散臭い?
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