ゲームを遊ばない、という努力の訳

On 2010年12月6日, in ブログ, by nakamura
この記事の所要時間: 23

正確にいつ頃からかは覚えていないのですが、僕がプロデューサーとして働くようになってからは、はっきり意識してゲームをプレイしないようにしていました。

会社にはゲームが溢れていますから、遊ぼうと思えば会社でいくらでも遊べる訳です。

にもかかわらず、僕は会社でもあえて殆どのゲームをプレイする事はありませんでした。

同時にいわゆるゲーム専門誌も読まない事にしました。会社ではあちこちにあって読もうと思えば自由に読めるのにも関わらず、です。

週刊ファミ通 増刊号 2011年 3/17号 [雑誌] 電撃 PlayStation (プレイステーション) 2011年 3/24号 [雑誌]

ゲーム業界で働いている人なら、その行動には少し疑問を感じるかもしれません。

業界のトレンドや、他社がどんな技術を使ってどんな製品をだしているかは知っておくべき、というのが常識だからです。

しかし、僕自身はそういう環境だからこそ、あえてゲームを知らない人の立場を理解するために努力をする必要があると考えたのです。

同時にその行動が、実際に問題になる事は少ないと思いました。何故なら、周りで一緒に開発しているメンバーは、殆ど皆ゲームの事について詳しいからです。

あえて情報が溢れる中で、知らない人の立場をなるべく理解する事が、もじぴったんチームのリーダーとしての僕の役割だと思いました。

そうする事で、見えてくるものがあるわけです。

例えば、ゲームの事を知っていれば、人気のあった続編で宣伝を見ればなんだか理解できるのだけど、知らない人から見ると同じ宣伝を見てもそもそも何のゲームでどう面白いのかすら分からないということ。

そもそも、あるブランドのゲームが評価が高いとか高くないとか分かっていない事。何がいいのか知らない事。

大手のゲーム会社の開発の現場にいつつ、ゲームの情報を仕入れないようにするにはかなり努力が必要でしたが、結果的にはゲームを遊ばないようにする努力は正解だったと思っています。

もじぴったんが、ゲームを初めて遊ぶ人でもちゃんと遊べて、購入前になんとなくでもどんなゲームでどうよいのか理解できるようになっているのも、一つはその努力のおかげです。


業界の人全てに僕のマネをして欲しい、とは思いません。

ただ、皆がゲームの事について詳しいならば、ゲームを知らない事を生かしてチームに関わる役割の人が必要だと思います。

特に、今までゲームを遊んだことがない人に遊んで欲しい、喜んで欲しいと思うのなら、そのような役割の人は必要です。

ゲームを遊ばない事で見えてきた事、について明日もエントリーを書こうと思います。

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