胸を張ってエンタテインメントを送りだそう

On 2011年3月14日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 0分58秒 Tweet 未曾有の震災が起きた今、ゲーム業界を始めとしたエンタテインメントに関わる人達は、今何をやればよいのか迷う事もあるだろう。 僕は、胸を張って、エンタテインメントを送り出すべ […]

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この記事の所要時間: 058

未曾有の震災が起きた今、ゲーム業界を始めとしたエンタテインメントに関わる人達は、今何をやればよいのか迷う事もあるだろう。

僕は、胸を張って、エンタテインメントを送り出すべきだと思う。

大変な事態には、人間にはストレスがかかる。それにより非常時に体が反応して耐える、頑張る仕組みになっている。でも、それは短期的にだ。長期的には、そのストレスを解消してあげる手段が必要になってくる。

大人はまだいい。子供はそんなに我慢が出来ない。今すぐに必要なのは命をつなぐだめの支援だろうが、これから長期的には、例えば避難所生活が長引くのであれば、携帯ゲーム機や携帯電話のゲーム、アニメ等のエンタテインメントは子供達にとって必要なものになる。

もし、子供に遊び、娯楽がなかった場合、親に負担がかかる。ただでさえストレスが高い状態でなら、親の精神的なストレスは大変なものになってしまう。

ストレスを受けるのは被災地の人だけではない。

エンタテインメントはこんな状況だからこそ、必要とされるはずだ。

僕らはやるべき事をやろう。

こんな時にこそ、娯楽を提供する事が大事な事を僕らが忘れてはいけないと思う。

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目的を常に考える

On 2011年1月24日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分52秒 Tweet 今までいくつかのプロジェクトに関わってきて、うまく行った(単に売上げがあがったとかだけではなく)プロジェクトとそうでないプロジェクトの違いとなっている一つの要因は、プロジ […]

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この記事の所要時間: 152

今までいくつかのプロジェクトに関わってきて、うまく行った(単に売上げがあがったとかだけではなく)プロジェクトとそうでないプロジェクトの違いとなっている一つの要因は、プロジェクトに関わる人がそのプロジェクトの「目的」をしっかり共有しているか、という所が一つの違いになっていると感じています。

あえて、「目標」とは言っていないのは、往々にしてプロジェクト半ばで状況や環境が変わって「目標」は修正をするべき必要が出てくる事が多いからです。

商品開発プロジェクトでの目的は、実は商品を完成させる事ではありません。

(多くの商品開発プロジェクトは、ここで間違いを犯しています)

商品開発プロジェクトで目的にすべきは、商品そのものではなく、その商品開発の目的である、どんなお客様に、どんないい事をもたらすかという事です。そしてそれがしっかりと目的として共有されている必要があると考えています。

でないと、商品の開発が色んな理由、例えば技術的、人員的、その他で暗礁に乗り上げてしまった時に、皆で打開策を打ち出す事が難しくなってしまうのです。

目的が「お客様にどんないい事をもたらすか」という形で認識が出来ていれば、場合によっては商品開発の方向性を変えてもいい、やり直してもかまわない、あるいは、目的から考えれば、当初考えていたのとは違うアイデアで実現をすればよい、という発想ができるようになります。

仕事で何かつまづいた時、問題にぶちあたった時は「そもそも今やろうとしている事の目的はなんだろうか」を考えてみる癖をつけるのがよいです。単に目の前で起こっている問題を対処療法的につぶそうとすると、商品開発であれば、ちぐはぐな仕様などを生み出しがちです。

そのためには「何故今これをやる必要があるのか」「そもそもの目的は何か」「プロジェクトの目的と矛盾しないか」等を常に考えて手段と目的の関係を常に頭の中で組み立てて考えておき、問題がある手段が出てきたら、目的に立ち返って違う手段で解決できないかを考えるという思考パターンを身につけておくのがよいと思います。

プロデューサーとしては、その意味でプロジェクトの大義=プロジェクトの目的、をしっかりと皆に共有してもらう事が一つの大きな仕事となります。

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市場が縮小しているのは誰のせいか

On 2010年12月10日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分19秒 Tweet これはゲーム業界に限らずですが、自分たちの会社の製品が売れないのは「市場が縮小しているため…」という事を理由にする事があります。 正直な所、僕は、それはたちが […]

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この記事の所要時間: 119

これはゲーム業界に限らずですが、自分たちの会社の製品が売れないのは「市場が縮小しているため…」という事を理由にする事があります。

正直な所、僕は、それはたちが悪い言い訳だと思います。

「市場のせいにする」という事は、いいかえれば「買わないお客様が悪い」と言っているのと同じです。

すごく不景気であっても「売れているものは売れている」のです。

そもそも、業界で大手といわれる企業であるなら、その市場の縮小は、自分たちが本当にお客様が求める商品、新しく市場を開拓する商品を出せなかった事が招いているのではないかと考えるべきではないかと思うのです。

「市場が悪かったから商品が売れなかった」のではなく「我々がよい商品を出せなかったから市場が冷え込んだ」というのが本当の因果関係だと思うのです。

小売店の方が嫌みを込めて開発の事を上流と言う、という話をしましたが、パッケージゲームソフトにおいては特にパブリッシャー、メーカーはその市場が活性化するかしないかの鍵を握っています。

商売に大事なのは謙虚な姿勢だと思います。

失敗は仕方ないとしても、何故失敗したのか、何故お客様に買っていただけなかったのかを謙虚に受け止めて理由をしっかり理解する必要があります。

売れなかった理由の殆どは自分たちに原因があるはずなのです。

商品が売れないのは市場のせい、と思う前に、本当にお客様の事を理解して商品開発をしているか、について今一度問い直してみるべきであると思います。

(参考) 過去エントリー:ゲーム開発が「上流」と嫌みを込めて言われる訳

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「始める前に」見極める力

On 2010年12月9日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分34秒 Tweet ゲームに限らず、あるプロジェクトが成功するかしないか、は実のところ始める前に大方決まってしまっています。 と言われると多くの人は違和感を覚えるかもしれません。 正確に言え […]

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この記事の所要時間: 134

ゲームに限らず、あるプロジェクトが成功するかしないか、は実のところ始める前に大方決まってしまっています。

と言われると多くの人は違和感を覚えるかもしれません。

正確に言えば、成功するかはやってみなければ分からない要素があるけれども、失敗するほうは、企画がダメな時点で、その後の努力に関わらずほぼ確実に失敗してしまうのです。


水を求めるために水脈を掘り当てるプロジェクトを考えてみます。

水脈がない場所を、いくら掘っても、求める水は出てきません。

どれだけのお金、人、時間をかけても、出ない場所からは水は出ません。

どれだけ高度な掘削技術があろうと、効率的に掘ろうと、ない場所を掘るのには意味がないのです。


商品開発でいえば、水脈の大切な一つは「お客様のニーズ」です。

お客様のニーズがない所に向けて、どんなにお金、人、時間をかけて商品やサービスを作っても、意味がありません。

関わった人は疲弊し、かけたお金は無駄になります。

もちろん、お客様が喜ぶ事もありません。

商品やサービスが成功するかどうかは、別に様々な要素が絡んできます。

以前のエントリー(*)でお話しした「戦略」もその一つです。

場合によれば成功を左右するのは「時の運」、という事もあります。

ですが、もし、水脈(お客様のニーズ)がない事が分かる目利きの能力があれば、少なくとも最初からわかりきった失敗は避ける事ができます。

プロデューサーの役割の一つは、この目利きにあると思います。

スタートする前に、企画の段階で水脈をあてる事ができるか(あてる可能性が高いか)を判断できる能力です。

その目利き力があるかないかで、組織を発展させる事も出来れば、簡単につぶしてしまう事も出来ます。

その意味でプロデューサーの責任は大きいのです。

(*) (参考) 過去エントリー:戦略の発想がなければモノは売れない

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ゲームを遊ばない、という努力の訳

On 2010年12月6日, in ブログ, by nakamura
週刊ファミ通 増刊号 2011年 3/17号 [雑誌]

この記事の所要時間: 約 2分3秒 Tweet 正確にいつ頃からかは覚えていないのですが、僕がプロデューサーとして働くようになってからは、はっきり意識してゲームをプレイしないようにしていました。 会社にはゲームが溢れてい […]

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この記事の所要時間: 23

正確にいつ頃からかは覚えていないのですが、僕がプロデューサーとして働くようになってからは、はっきり意識してゲームをプレイしないようにしていました。

会社にはゲームが溢れていますから、遊ぼうと思えば会社でいくらでも遊べる訳です。

にもかかわらず、僕は会社でもあえて殆どのゲームをプレイする事はありませんでした。

同時にいわゆるゲーム専門誌も読まない事にしました。会社ではあちこちにあって読もうと思えば自由に読めるのにも関わらず、です。

週刊ファミ通 増刊号 2011年 3/17号 [雑誌] 電撃 PlayStation (プレイステーション) 2011年 3/24号 [雑誌]

ゲーム業界で働いている人なら、その行動には少し疑問を感じるかもしれません。

業界のトレンドや、他社がどんな技術を使ってどんな製品をだしているかは知っておくべき、というのが常識だからです。

しかし、僕自身はそういう環境だからこそ、あえてゲームを知らない人の立場を理解するために努力をする必要があると考えたのです。

同時にその行動が、実際に問題になる事は少ないと思いました。何故なら、周りで一緒に開発しているメンバーは、殆ど皆ゲームの事について詳しいからです。

あえて情報が溢れる中で、知らない人の立場をなるべく理解する事が、もじぴったんチームのリーダーとしての僕の役割だと思いました。

そうする事で、見えてくるものがあるわけです。

例えば、ゲームの事を知っていれば、人気のあった続編で宣伝を見ればなんだか理解できるのだけど、知らない人から見ると同じ宣伝を見てもそもそも何のゲームでどう面白いのかすら分からないということ。

そもそも、あるブランドのゲームが評価が高いとか高くないとか分かっていない事。何がいいのか知らない事。

大手のゲーム会社の開発の現場にいつつ、ゲームの情報を仕入れないようにするにはかなり努力が必要でしたが、結果的にはゲームを遊ばないようにする努力は正解だったと思っています。

もじぴったんが、ゲームを初めて遊ぶ人でもちゃんと遊べて、購入前になんとなくでもどんなゲームでどうよいのか理解できるようになっているのも、一つはその努力のおかげです。


業界の人全てに僕のマネをして欲しい、とは思いません。

ただ、皆がゲームの事について詳しいならば、ゲームを知らない事を生かしてチームに関わる役割の人が必要だと思います。

特に、今までゲームを遊んだことがない人に遊んで欲しい、喜んで欲しいと思うのなら、そのような役割の人は必要です。

ゲームを遊ばない事で見えてきた事、について明日もエントリーを書こうと思います。

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会社の常識を疑い、うまく破る方法

On 2010年12月3日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 2分14秒 Tweet ある程度の規模以上の会社組織の中で、プロデューサーという立場で動いて行くと、実は仕事の壁の多くは社内にある事に気付きます。 前回のエントリーで似たような話を書きましたが、 […]

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この記事の所要時間: 214

ある程度の規模以上の会社組織の中で、プロデューサーという立場で動いて行くと、実は仕事の壁の多くは社内にある事に気付きます。

前回のエントリーで似たような話を書きましたが、これは僕がいた会社だけの話ではなく、リーダークラスで社内で色々な部署と一緒に仕事をすれば必ず色々な内部の壁に遭遇します。

過去エントリー:販売手法をライバル会社から学ぶ

そんな中、楽に仕事がしたいなら、一番いいのは「前例に従う」という事です。

一度やっていて、明らかに問題点がない場合は「前例に従う」のが一番通りやすい。既にそれが何度も行われていて常識的になっていれば特にそうなります。

しかし、プロデューサーとして、例えば現場観察をしたり、周辺環境が変わっていたりする場合、その常識的なやり方では効果を求められなかったり、むしろ問題だったりする場合に気付くはずです。何せ、今の世の中は変化が激しいのです。技術的進歩と関係が深いゲーム業界は特に。

常識通りに前例に従っていてはダメだ。別の手を打たねば。

そんな時に僕がどうしていたか。


まず最初のステップは、「その前例が一番最初に行われた理由を深く知る」という事。

古い会社だと、自分が入社する前からの慣習、だったりするので、詳しそうな人に相談して聞いてみる。

当時の背景と、その前例の最初が行われた理由を大前提として担当者よりも理解するようにする。

その上で、その背景と理由が今も変わらないか、についての「事実」を収集する。

もちろんよく自分でも検討して、前例が作られた背景が変わっている事、今まで通りにやると問題がある事を事実で示して、その解決のためには、前例はないがこうしたほうがよいのではないか、という提案をする。


もちろん、これだけでOKに簡単になる事なんて甘くないですけどね。

でも案外、社内には皆が常識的にやっているけど、その理由と背景は知らない事って沢山あるんです。

(中途採用の社員だったりすると、え??って思う事があって気付きやすいです)

基本的に、サラリーマンは皆失敗したいと思っていません。前例通りにやっていれば大きな失敗はしないけど、それを破ると失敗するのではないか、という心理が働くのです。

プロデューサーのお仕事の一つは、そういう担当者やセクションの責任者とうまく信頼関係を築いて、あえて「前例」にない次の「前例」を作る事ではないかと思います。

上手く行く事で、それが後の人には前例になり、他の同じ問題をかかえる人達の選択肢の一つになります。

あなたの会社の常識、一度本当の理由を考えたほうがいいかもしれません。

まぁ、「常識」って当たり前すぎて疑う事を普通の人はしないんですけどね。

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人間中心のエンタテインメントの創造を

On 2010年11月12日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分35秒 Tweet 今のゲーム制作は技術とか、お金(いくら儲けるか、売れるか)とかにフォーカスしがちのように思うが、僕は今一度「人間」にフォーカスをすべきではないだろうかと思う。 &nbsp […]

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この記事の所要時間: 135

今のゲーム制作は技術とか、お金(いくら儲けるか、売れるか)とかにフォーカスしがちのように思うが、僕は今一度「人間」にフォーカスをすべきではないだろうかと思う。

 

ゲームを作るのも、売るのも、買うのも、使うのも、遊ぶのも、全て人間なのだ。当たり前なのに、今、作る人も売る人も、買う人も使う人も遊ぶ人も皆幸せになっているとはいえない。何が原因なのだろう。

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人を喜ばせる快感を知ったらこの仕事は辞められない

On 2010年11月11日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 2分29秒 Tweet ちょっとカタい話が続いたので、少し昔話でも。 僕がパソコン(当時マイコンと言われていましたが)にはまり始めたのは小学校4年生位。 当時ゲームセンターは危ないから子供は行っ […]

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この記事の所要時間: 229

ちょっとカタい話が続いたので、少し昔話でも。

僕がパソコン(当時マイコンと言われていましたが)にはまり始めたのは小学校4年生位。

当時ゲームセンターは危ないから子供は行ったらいけないと言われてた頃でした。

あるときパソコンがあれば、ゲームが出来るという事を知りパソコンに夢中になりました。

たまたま町中に住んでいた僕は近くのデパートのパソコン売り場に入り浸りになり、マイコンBASICマガジンとか、I/Oとか、そういう本に載っているゲームのプログラムをお店のパソコンに打ち込んでゲームをしていました。カセットテープを持ち込んで、打ち込んだゲームをテープにセーブして、次のゲームの打ち込みをする。

若い人にはまったく分からない世界かもしれませんが、当時はそういう時代でした。

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商売で本当に大事なのは「売上・利益」より「信頼」

On 2010年11月10日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 0分49秒 Tweet 商売において、確かにお金は大事である。それがなければ本来やるべき事が出来なかったりする事もある。 しかしながら、売上や利益をあげようとするあまり、お客様や取引先の信頼を失 […]

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この記事の所要時間: 049

商売において、確かにお金は大事である。それがなければ本来やるべき事が出来なかったりする事もある。

しかしながら、売上や利益をあげようとするあまり、お客様や取引先の信頼を失ってしまっているケースはこの業界にも少なくない。

発売すれば明らかに不満が出るだろうタイトルをスケジュール優先で発売したり、足りない売上を補うために、クオリティの伴わないタイトルを連発したり…

そうすれば短期的に売上利益は上がるかもしれないが、実際には本当に大事な「信頼」を失って、将来の売上利益を失っているのだ。

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枯れた技術の水平思考

On 2010年11月7日, in ブログ, by nakamura
横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力

この記事の所要時間: 約 3分46秒 Tweet 最近あるゲーム会社の経営者がこうこぼしたそうです。 「最近はクリエイターがいなくなった。皆サラリーマンになってしまった」と。 僕も確かに同じ事を考えていました。 でも多分 […]

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この記事の所要時間: 346

最近あるゲーム会社の経営者がこうこぼしたそうです。

「最近はクリエイターがいなくなった。皆サラリーマンになってしまった」と。

僕も確かに同じ事を考えていました。

でも多分、それを言った経営者はそうなったのは何故なのか、については分かってはいないでしょう。分かっていればもう行動に移しているはずですから。

過去のエントリで言いましたが、ゲーム機のハードの高機能化、高度化を「常識」とし、そのハード用のゲームの開発にお金が過去の2倍も3倍もかかることを「常識」としてしまっていたのが、僕はそもそも間違っていたと思います。

当然、利益は圧迫され、経営的に余裕がなくなり開発者からは自由を奪う方向に行くでしょう。自由を奪われた開発者からはクリエイティブが自然と失われます。

遊びは遊び(ゆとり)から生まれるんです。

場合によっては、本当にクリエイティブな人ほど、その会社から離れる事になるでしょう。

ハードが進化したなら、逆に開発費は1/2, 1/3になってもいいのでは?高機能だからって全部の機能を使い切らなくてもいいのでは?こう考えるのはナムコ(バンダイナムコゲームス)でもごく少数でしたが、少なくとも僕は、

「お客様を楽しませる事が目的ならば別にすごい技術やすごいハードは必要ない。そこに必要なのはアイデアだ」

と10年前から考えていました。

最初の家庭用もじぴったんの開発費は社内でも1,2を争う低予算でした。当時の社内の別プロジェクトに「ああ、あのプロジェクトは12もじぴったんだね(もじぴったん開発費の12倍の意味)」等と笑いながら言ってました。

PS2版のもじぴったんは、PS2の処理能力の数%しか使ってませんでした。通常、ある程度の処理をするゲームは最後にチューニングして、処理スピードを上げないといけない事が多いのですが、もじぴったんには殆ど必要ありませんでした。メモリがたっぷり余るので、オンメモリ(全部最初にロードして、途中のロードなしにする)にすれば、さくさく遊べていいからそうしよう、とプログラマに言いました。技術的にはそっちが簡単だし、お客様にもメリットがあるからです。

種明かしをすればお手本がありました。

「枯れた技術の水平思考」

これは元任天堂でゲームボーイ等の開発をした故横井軍平さんの言葉です。

DSやWiiが従来の延長線上、つまり常識的な考え方ではない方向で発想されて世の中に出たのは、任天堂にその考え方が根本的にあったからだと思います。

横井軍平さんの事をもしご存じなければ関連書籍を悩めるゲーム開発者に是非読んで欲しいと思います。

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任天堂 “驚き”を生む方程式
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ナムコ入社時に感じたワクワク感

On 2010年11月6日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分7秒 Tweet 13年前、僕がナムコに入社したとき、その開発の自由な、自由すぎる環境に本当に驚きました。当時僕は大型、中型筐体、いわゆる体感ゲームなどを作る部署にいました。そこにあるものは […]

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この記事の所要時間: 17

13年前、僕がナムコに入社したとき、その開発の自由な、自由すぎる環境に本当に驚きました。当時僕は大型、中型筐体、いわゆる体感ゲームなどを作る部署にいました。そこにあるものはゲームセンターの未来でしたし、僕らは本当にワクワクしながら物作りをしていました。

僕はたまに自分の席を離れて社内を歩き回るのが好きでした。のぞき込むと見たこともないものが動いていたりしました。声をかけると、皆喜んで説明してくれたものです。それらも、誰かにやれと言われたわけではなく、結構勝手に作ってみたとかそんなものが一杯あったのです。

ナムコの未来研究所(今はなくなりましたが横浜の都筑にありました)に行くと、なんじゃこりゃ!な試作品や完成間近の筐体が動いていたりしました。試作室は大きな町工場という感じでしたが、本当に、そこにはゲームセンターの「未来」があったのです。

驚きがありました。この場にいないと見られないという事、これが世の中に出たらどうなんだろう?と考えて、ワクワクしてました。

今になって思うと、ワクワクしている人達が人々をワクワクさせる構図があったのです。ナムコの往年のゲームが産み出された環境はこんな自由な雰囲気のおかげだったのだと思っています。

今ゲーム開発の現場にあのワクワク感はあるでしょうか。

ないとしたら、何故ないのでしょうか。

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今のゲーム業界に足りないのは「クリエイティブ」と「アイデア」

On 2010年11月3日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分44秒 Tweet 今からおよそ10年前、僕はナムコで働きながら、当時のゲーム業界の流れになんともいえない違和感を感じていました。 PlayStation 2 が絶好調な時代、ゲーム開発者の […]

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この記事の所要時間: 144

今からおよそ10年前、僕はナムコで働きながら、当時のゲーム業界の流れになんともいえない違和感を感じていました。

PlayStation 2 が絶好調な時代、ゲーム開発者の誰もが「綺麗でリアルなグラフィックのゲームが売れる」と言わんばかりに開発に時間とお金をかけて、そのような方向に進んでいました。確かにそのような指向のゲームにヒット商品は生まれていたし、PS2でなければ実現できないゲームを作るというのは、確かに当時の進む方向性の一つではあったとは思います。

ただ、そういう方向性で進んでいくとPlayStation 1 の時代に比べて遙かに開発費も時間もかかるにもかかわらず、売り上げが2倍、3倍になるか、といわれれば決してそんな事はなかったように思います。何かがおかしい、僕はそう思っていました。

そんな時に出会ったのが「もじぴったん」の企画。アイデアにあふれた、シンプルで今までにない面白さのゲームでした。僕がやりたかったのはこういうものだ、そう思い立ち上げからずっと「もじぴったん」に関わってきました。

その後ハイエンド機の話が段々明らかになっていくと同時に、PlayStation 2の時でも開発費の高騰とそれに見合う売り上げが上げられるか微妙な状態だったのに、いったいどうなるんだろう?本当に従来の延長線でモノ作りをしていくべきなのだろうか。それを疑問に感じていました。僕はもっと違う発想、アイデアが必要に感じていました。

10年経って、あの時に感じていた違和感が、ただの思い過ごしではない事を実感しています。今後しばらくの間、立ちゆかなくなるゲーム会社が続々と出てくるでしょう。

今のゲーム業界に足りないのは「クリエイティブ」でありそれから生まれる「アイデア」だと思います。残念ながら構造的に本当にクリエイティブが発揮できる環境でゲームを作っている人は希でしょう。

ですからネガティブスパイラルに陥り、さらに「アイデア」が不足する状況にあるのです。

次回は何故「クリエイティブ」と「アイデア」が必要なのかについてお話しようと思います。

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