5年後、10年後にも遊ばれている事が想像できるか

On 2011年5月6日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 2分3秒 Tweet ゲーム商品・サービスの企画開発をしている人、これからしようとしている人に問います。 そのゲーム商品開発をする時、そのゲームが5年後、10年後にどうなっているかをイメージして […]

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この記事の所要時間: 23

ゲーム商品・サービスの企画開発をしている人、これからしようとしている人に問います。

そのゲーム商品開発をする時、そのゲームが5年後、10年後にどうなっているかをイメージして企画開発しているでしょうか?


おそらく殆どのゲームを開発している人は、今取りかかっているゲームを完成させる事に手一杯で、YESと答えられないでしょう。

あるいは、その商品が、発売されてすぐにどれだけ売れるか、が大きな関心事で、5年後、10年後にどうなっているかをイメージして仕事はしていないと思います。

(リアルに言うと5年先、10年先に、自分がゲーム業界に残れているか、も怪しいものです)

でも、特に新しいブランドの商品開発を企画・開発するのなら、そのゲームが5年先、10年先も(形は変わっているかもしれないけれど)「遊ばれている事」は少なくともイメージしたほうがいいのではないかと思います。

以前の記事で、「永く愛されるゲームを作る」という事を僕自身が目標にしている事をお伝えしました。

関連記事:永く愛されるゲームを作る

あくまで直観でしたが、「もじぴったん」の試作が出来た後すぐから、5年先、10年先にも「もじぴったん」が遊ばれている事はイメージしましたし、イメージが出来た事を記憶しています。

「もじぴったん」は新しい遊びには違いなかったですが、5年後、10年後の人も楽しめる「普遍性」のようなものを感じられたからです。

加えて言うなら、僕自身が携帯電話を開発していたので、将来的にそういうデバイスとの相性はきっとよいはず、という予見もあったのです。

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もじぴったん. – NamcoBandai Games Inc.もじぴったん. - NamcoBandai Games Inc.

実際、もじぴったんの開発を始めてから10年たって、今も「ブランド」が残り、遊ばれている事を嬉しく感じます。

ここまでの認知があがるゲームになるとは正直思っていませんでしたが…

僕がここで言いたいのは、5年後、10年後に売れているゲームになる事、とは少し違います。もちろん、そうなるのが一番なのですが。

だけど、そのゲームが「新しい遊び」であると同時に「5年後、10年後にも普遍的に遊ばれている」ものであるかどうかをイメージできるか、そうでないかは、新しいゲームを企画開発しているなら一度は考えて、イメージする事をやったほうがいいのではないか、思うのです。

それが5年先、10年先にも売れているゲームになる、愛されているゲームになる最低条件なのですから。

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ヒット商品を生み出すための手法、あります。

On 2011年5月2日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分57秒 Tweet ナムコでプロデューサー制が始まった後に現場のプロデューサー(もちろん自分も含めて)は、会社での研修等でマーケティングの勉強をかなり組織をあげてやっていました。 その時の「 […]

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この記事の所要時間: 157

ナムコでプロデューサー制が始まった後に現場のプロデューサー(もちろん自分も含めて)は、会社での研修等でマーケティングの勉強をかなり組織をあげてやっていました。

その時の「師匠」の一人がマーケティングコンセプトハウス梅澤伸嘉先生です。

梅澤先生は、「カビキラー」「スキンガード」「テンプル」「(風呂釜洗いの)ジャバ」「禁煙パイポ」といった十年以上トップブランドとなったロングセラー商品の開発者で、その商品企画の手法と背景となる消費者心理の理論を今も教え続けています。

先生と出会う前から、僕自身が目指したかった商品作りが「永く愛され続ける商品」であったし、「定番商品」であった事もあって、先生の理論は本当に勉強したし、実践もして実際に成果に繋げることもできました。

過去記事:定番商品の必要性 過去記事:永く愛されるゲームを作る

特に、「新規市場開拓型商品(MIP)が、長期No.1ブランドになる確率が後発商品に比べてはるかに高い」というMIP理論をはじめとして、それを実際の商品に落とし込むまでの具体的な手法は、他にないものと思います。


梅澤先生の著書は沢山あるのですが、一番最初に読む本としてはヒット商品開発―MIPパワーの秘密 がお勧めです。

ヒット商品開発―MIPパワーの秘密
梅澤 伸嘉
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日用品等に限らず、ゲーム等の娯楽商品においてもあてはまる事で、特にベテランの企画職、プロデューサー、経営者等であれば「なるほど」と思える事があるはずです。

梅澤先生の理論は本当に奥が深くて僕自身、未だ勉強中です。

なかなかヒット商品を生み出せない、安定的に売れるブランドを作れない、と思っている人なら業種を問わず是非ご一読をお勧めします。

(在庫がある事が少ないので、買おうかどうか迷っていれば買っておくのが吉です)

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ただ「遊んでもらいたい」だけが動機だった

On 2011年4月28日, in ブログ, by nakamura
ことばのパズル もじぴったん

この記事の所要時間: 約 1分47秒 Tweet 「中村さんは、ゲームの開発者なのにお店で働いてみるなんてすごいですね」みたいな事を言われる事はよくあります。 しかし、今になって思うと、僕自身は何か特別な事をしようと思っ […]

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この記事の所要時間: 147

「中村さんは、ゲームの開発者なのにお店で働いてみるなんてすごいですね」みたいな事を言われる事はよくあります。

しかし、今になって思うと、僕自身は何か特別な事をしようと思った訳ではなかったと思います。

「もじぴったん」が実際にゲームとして遊べるようになって強く感じた事は「こんなに面白いゲームが出来たんだから、沢山の人に遊んで欲しい」という、ある意味開発者としての強いエゴが全ての原点だったと思います。

結果的にプロデューサー制が始まるのがちょうど家庭用のもじぴったん(PS2,GBA)のスタート時期だったので、プロデューサーにさせて欲しいとお願いしてプロデューサーになるわけですが、その時の気持ちは、とにかくお客さまに買って頂いて遊んで頂ける所まで自分が出来る事はなんとかしたい、という気持ちだったと思います。

ことばのパズル もじぴったん ことばのパズル もじぴったんアドバンス

特に「もじぴったん」は当初社内でも知らない人が多い位のマイナー商品、マイナープロジェクトでしたから、プロデューサーという職についてから、ではどうやったらお客さまにパッケージを手にとって選んで頂けるのだろう、今自分に出来る事は何だろうとずっと考えていたわけです。

その結果、マーケティングの勉強をする事、流通やお店の事を知る事を製品開発そのものと平行してある意味「必死に」やったわけです。

だけど、原点は「もじぴったんを遊んで欲しい、遊んだ人にイイネ!、って言って欲しい」というそれだけの話でした。

これはある意味「私利私欲」だと思うし、ゲーム開発者だったら皆持ってる望みなのではないかと思います。

もし人と違うところがあるとすれば、「自分が納得できる所まで頑張ってみる」「前例がなくてもやるべきだと思えばやってみる」事を自分の性格的な部分もあってやってみた所だけではないかと思います。

ゲームを開発している人に、自問自答して頂きたいのは「どんなに素晴らしい、面白い、楽しいゲームを作っても、お客さまに遊んでもらえなかったら意味がない」という事です。

そういう、コダワリを持ってゲームを作っている人にこそ、お客さまの手に届くまでに本当に必要な事を少しでも伝えられたらと思っています。

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「選択」と「自由度」の理解はゲームデザイン、プロデュースどちらにも重要

On 2011年4月26日, in ブログ, by nakamura
The Elder Scrolls IV: オブリビオン PLAYSTATION 3 the Best

この記事の所要時間: 約 3分17秒 Tweet 欧米で好まれるゲームと、日本で好まれるゲームは大きく違う、という事はだいぶ前から言われるようになっています。 もちろん、絵的な好みのようなモノもありますが、そうでないゲー […]

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この記事の所要時間: 317

欧米で好まれるゲームと、日本で好まれるゲームは大きく違う、という事はだいぶ前から言われるようになっています。

もちろん、絵的な好みのようなモノもありますが、そうでないゲームデザインの部分で受け入れられるものとそうでないものがはっきり違いがあります。

特に RPG というカテゴリーのゲームは日本のものと欧米のものと、その性質がまったく異なります。

日本でいうRPGは、欧米では J-RPG と呼ばれカテゴリとしても区別され、人によっては「あれはRPGでも何でもない」と言うそうです。

その大きな違いの一つは、「自由度」の高さ。

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欧米の RPG は、プレイヤーがそのゲーム世界の中で、様々な行動が出来ます。フィールドの移動も自由でユーザーが出来る行動も自由度が高いのが普通です。街のお店の人に攻撃を加えたりもできます(後にそれなりの報いを受ける事になりますが)。言い換えると「沢山の選択肢」があるのが欧米のRPGの「常識」です。

日本のRPGもルーツは海外のRPGにありますが、自由度は少なく、というより殆どなく、いわゆる「1本道」で選択の余地は殆どないのが普通です。

しかしながら、両方ともそれぞれの地域では受け入れられているように見えます。


要因は様々あると思いますが、これからご紹介するシーナ・アイアンガーの「選択の科学」を知ると、その要因の一端が理解できるかもしれません(あくまで仮説レベルですが)。20分ほどのビデオですのでどうぞ。

シーナ・ アイアンガ-: 選択術 | Video on TED.com
tedselect.jpg

ゲームデザイナーにとってもプロデューサーにとっても、消費者の「選択」に関する心理については深く理解をする必要があります。

ゲームの中で行われている事は、実は多数の「選択」(メニューの選択から、プレイヤーの行動の選択まで)ですし、消費者がモノを購入するというのは「選択」そのものであるからです。

シーナ・アイエンガーの著書「選択の科学」もご紹介しておきます。

研究の結果分かった、「選択」に関する意外な事実が多数紹介されています。

選択の科学
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迷っているお客様の背中を押すのが店頭

On 2011年4月22日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 1分45秒 Tweet 前回のエントリーで、「店頭はメディアである」というお話をしました。 過去記事:店頭はメディアである ある意味、店頭がメディアとして最強であるのは、 「欲しいと思ったら、そ […]

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この記事の所要時間: 145

前回のエントリーで、「店頭はメディアである」というお話をしました。

過去記事:店頭はメディアである


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ある意味、店頭がメディアとして最強であるのは、

「欲しいと思ったら、その場で買える」

事です。

他のメディアでは「興味を持たせる」「欲しくなる」事はある程度できても、その場で「買う」所まではできません。

( ある意味 Amazon等の通販はその意味で強いですね。あれもいわばネット上の店頭になるわけです。)


  amazon.jpg

お客さまは、ある商品に興味を持って来店されたとしても、「絶対に買う」と決めて来る人ばかりではないのです。言い換えると、お客さまには来店までは買うかどうかの「迷い」があるわけです。

ですから、店頭では、そんなお客さまにとって「買おう!」という気持ちに「背中を押す」情報があるかどうかで売れ行きが変わってくるのです。


ゲームズマーヤで店頭に立たせて頂いていたのは殆どは「木曜日(多くのソフトの発売日)」と「土曜日」でした。

発売日に来店されるお客さまは、確かに指名買いで、来店してすぐに購入、というお客さまが多い印象です。

しかし、発売日に来店されるお客さまの中でも、何度もパッケージを見直したり、他のソフトもチェックしたり、店頭で流れているビデオをじっくり見たりした後に、パッケージを手にとってレジに持ってくる、というお客さまも多いのです。

週末に来店されるお客さまは、その傾向がより顕著のように思います。

お客さまとしても、「じっくり考える」時間も含めて土日に来よう、という心理が働くのかもしれません。


あなたがもしゲームソフトのプロデューサーだったとしたら、例えばパッケージがちゃんとお客様にとって「背中を押す」ものになっているかどうかをじっくりチェックしてみるべきだと思います。

迷っているお客様は「背中を押して欲しい」のです。

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店頭はメディアである

On 2011年4月21日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 1分59秒 Tweet 一時の景気がよかった頃に比べて今はパッケージのゲームソフトはずっと売れなくなっています。しかし、(一つには開発者の思い込みもあって)ゲームソフトの開発費は上昇しています。 […]

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この記事の所要時間: 159

一時の景気がよかった頃に比べて今はパッケージのゲームソフトはずっと売れなくなっています。しかし、(一つには開発者の思い込みもあって)ゲームソフトの開発費は上昇しています。

結果的によっぽど売れる確信がなければ広告予算に十分なお金をつぎ込む事が出来なくなり、テレビCM等の大規模な広告なんて簡単に打てなくなっています。で、より売上があがらない。そんな状況ではないでしょうか。

そんな今だからこそ、僕は、

「店頭はメディアである」

という事を皆さんに伝えたいと思います。



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まずお伝えしたいのは、誰もがテレビ、雑誌、ネットをくまなくチェックして買いたいソフトを選んでからお店に行って、指名して買う訳ではないという事です。

特に、今現在のように派手な宣伝活動を行えない場合は、ふらっと立ち寄ったゲームショップ、あるいは量販店のゲームコーナー等で初めて「こんなソフトがあるんだ」という事を知るケースは少なくありません。

特に発売から時間が経てば立つほど、メーカーが行う広告宣伝の効果は薄れますから、お客さまにとってその商品が「店頭が初見」という事は多くなります。

(僕自身はこの事についてのある具体的な裏付けを持っていますが、その事を詳しくお伝えするのは色々調整してからのつもりでいます)

また、商品を知るきっかけが何らかのメディア(ネット、雑誌、記事、番組)であったとしても、お客さまはそのソフトが発売されていれば、次のアクションは「お店に足を運ぶ」事もあります。

その場合は、お店に行って、商品があれば、そのパッケージ等を見て買ってみようかを考えます。

その隣に類似する商品があったとすれば、パッケージの裏面など読んで比較してどちらを買うか、あるいは両方買わないか、を決めるのです。

さらに言うと、ある程度詳しく欲しいソフトが分かって店頭に行ったとしても、「価格」に関してはお店に行くまで分からないのです。もし、特に中古で買う事も検討している場合には。


ゲームソフトに限らず、商品企画、そして販売までトータルで見る必要のあるプロデューサーなら、「店頭はメデイアである」事をきっちり理解する必要があるのです。


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お店は『3番煎じ、2番煎じ』のソフトから置かなくする

On 2011年4月20日, in ブログ, by nakamura
東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング

この記事の所要時間: 約 2分25秒 Tweet 皆さん、いわゆる携帯ゲーム機、据え置きゲーム機用のパッケージゲームソフトは、年間に何タイトルくらい発売されていると思いますか? 僕が会社を辞める前の状態しか正確なところは […]

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この記事の所要時間: 225

皆さん、いわゆる携帯ゲーム機、据え置きゲーム機用のパッケージゲームソフトは、年間に何タイトルくらい発売されていると思いますか?


僕が会社を辞める前の状態しか正確なところはわかりませんが、

年間およそ 1,000 タイトル

が発売されています。

1年は52週ですから、だいたい1週間に20タイトルが発売されている計算になります。
(現実には週によってもっと偏ります。)

小売店としては、「買ってくれるお客様がいる限り」出来る限り品揃えを多くしてお客様の期待に応えたい、と考えます。新作を買いに来てくれたお客様に「すみません、当店では扱っておりません」とは簡単に言いたくはないのがお店の方の気持ちではないでしょうか。

しかし「売れないものは売れるようにしない小売店の心理」という記事でもお伝えした通り、物理的なスペースの問題が実店舗ではどうしてもつきまといます。商品を陳列する棚のスペースは有限なのです。

ですから、次々発売される新作タイトルを扱うのと同時に、発売から時間がたった商品は残すものと、残さないものに分けていく必要性に迫られます。

では、どんな商品は残し、どんな商品の扱いを止めるのでしょうか?


一時期、DSの脳トレが大ブームになり、その後似たような脳トレ系のゲームが各メーカーから乱発される事になりました。

発売からしばらく立って、ブームが落ち着いてきた後、ではお店が残すソフトは何かというと、おそらく任天堂から発売された(元祖の)「脳を鍛える大人のDSトレーニング」になるのです。

東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング 東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング

脳トレ系の棚が他のカテゴリーの棚の幅が増えてきて、棚が手狭になっていくにつれ、いわゆる後発の3番煎じ、2番煎じといった商品は、お店は扱いをやめていくのです。特に発売から時間がたった後は、そういったソフトは売上自体も「元祖の商品」に比べてかなり落ちるケースが殆どです。ですから結局、一番売上のよい「元祖の商品」を残して、他のソフトの取り扱いをやめていく事になります。


脳トレ、で例を挙げましたが、これは他のカテゴリーの商品でも同じ事が言えます。

また、同じ事はゲームに限らず、実店舗、特にスペースが限られた店舗での小売業一般に言える事です。


このブログの「定番商品になる条件とは 」という記事で、ゲームズマーヤの秋谷店長が言った言葉、

「定番商品は、他に換えが効かない商品。お客様にとってはこれしかない、という商品なんですよ。」

というのは、つまり、2番煎じ、3番煎じの商品ではない商品が欲しい、それが結局定番商品としてお店は長期に扱い、売れ続ける商品になるという事なのだと僕は理解しています。

参考記事:定番商品の必要性

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『すごいゲーム』が必ずしも売れる訳ではない

On 2011年4月19日, in ブログ, by nakamura
横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力

この記事の所要時間: 約 2分47秒 Tweet ゲーム開発を志す人、あるいは実際にゲーム開発を行っている人が陥りやすい罠。その一つは『すごいゲーム』を作りたくなり、作らないといけない、と思い込んでしまう事です。 (典型 […]

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この記事の所要時間: 247

ゲーム開発を志す人、あるいは実際にゲーム開発を行っている人が陥りやすい罠。その一つは『すごいゲーム』を作りたくなり、作らないといけない、と思い込んでしまう事です。

(典型的な「すごいゲーム」の例: EA Battlefield 3 プレイ動画

自分も元プログラマで、僕がナムコに入社したかったのも、入社して最初に業務用ゲーム機の部署への配属を希望した理由の一つも、当時3Dのゲーム開発ではナムコが最先端を走っていたから、というのがあります。

ですから、僕自身も「すごいゲーム」を作りたい、という気持ちはよく分かります。

同時に会社に入ってからの周りの要求も「すごいゲーム」を作るんだ、作らないと置いていかれる、他社に負けてしまう、というプレッシャーになってきます。

同時にハードの進歩に伴い、「すごい事」が出来るようになると、「すごい事」をやらないとダメだ、という思い込みが強くなってきます。

僕自身は、PS2発売の後くらいから、「本当にすごいゲームを作るべきなのか?」という事に疑問を感じ始めました。

(このあたりの話は、米光一成さんとの対談の「その1」で話をしています。)

『見た目がすごくなくても、技術的に優れていなくても、売れて、お客さまの満足も高い、というゲームが作れるはずだ。

その考え方は、その当時の僕のスタンスでした。「もじぴったん」というゲームをプロデュースした経験から、今も変わらず持ち続けています。

『すごいゲーム』を作らなければならない、と思い込んでいるのであれば、一度その常識を「本当にそうだろうか」と考え直してみては如何でしょうか。


この話は、以前に紹介したゲームボーイの開発者でもある故横井軍平さんの『枯れた技術の水平思考』の話とも繋がります。横井軍平さんの話は、僕らが陥りやすいけど、本当はこうあるべきでは、という商品開発に対する考え方について「はっ」とさせられる事を色々教えてくれる気がします。

過去記事:枯れた技術の水平思考

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永続するにはパートナーにもきっちり「儲けさせる」

On 2011年4月18日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 2分30秒 Tweet 僕自身は実はTV番組は「殆ど」みないのです。 いや、いい番組はきっとあるんだと思うのだけど、時間的な効率を考えるとTVを見るなら本を読むほうがいいと思ってしまうのです。 […]

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この記事の所要時間: 230

僕自身は実はTV番組は「殆ど」みないのです。

いや、いい番組はきっとあるんだと思うのだけど、時間的な効率を考えるとTVを見るなら本を読むほうがいいと思ってしまうのです。

ただ、唯一、気に入ってる番組があってそれだけは録画予約してみてます。

テレビ東京系列:日経スペシャル「カンブリア宮殿」

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録画して見てるので、少し前の回ですが「靴下屋」を展開するタビオ会長のインタビューを先日見ました。

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非常に興味深かったのですが、特に小売店や製造メーカーに対する考え方に考えさせられるものがありました。

実はタビオは仕入れ価格の値切りは一切なし、工場が売りたい価格でタビオに卸すのだ。工場が儲かる=作り手がきちんと良質の靴下を生産しつつけることが出来るようにするためだ。これは川下の小売りでも同じ。店舗の半分はFCフランチャイズだが、最初の加盟料以外、月々支払うロイヤリティーは一切なし。良い靴下を売ってもらって、その地域できちんと生きていってもらいたいためだ。「この仕組みのお陰でやっていけているんです」と、親子代々に渡って続けるFC経営者が山と存在する。 資本関係も何もない中小工場・小売りと連携しあって生き残る奇跡の集団なのだ。「作り手、流通(卸)、小売り、お客、と全てがうまく行かないかんのや」と越智は主張する。(番組ページから引用)

振り返ってゲーム業界を見ると、果たして開発会社や流通、小売店等のパートナーにきっちり儲けさせる、という事ができているといえるでしょうか。


タビオ会長 越智 直正(おち・なおまさ) 氏 の座右の銘は、この方の商売に対する本質的な姿勢を表していると思いました。

利によりて行えば 恨み多し

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中古買取価格が新品の売れ行きに影響を与える?

On 2011年4月15日, in ブログ, by nakamura
Xbox 360 Pile Of Games

この記事の所要時間: 約 2分2秒 Tweet 中古が売れれば新品も売れる、という話を以前の記事で行いました。 過去記事:中古が売れれば新品も売れる その一端の例になるかもしれない話をしようと思います。 僕が、あるゲーム […]

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この記事の所要時間: 22

中古が売れれば新品も売れる、という話を以前の記事で行いました。

過去記事:中古が売れれば新品も売れる

その一端の例になるかもしれない話をしようと思います。

Xbox 360 Pile Of Games


僕が、あるゲーム専門店のチェーン店に入った時の事です。

そのお店は店自体は比較的小さく棚も決して広いとはいえません。

扱っているのは中古がメイン。ゲーム専門店ですが、DVDソフトの中古も扱っています。

新作・準新作のコーナーに新品で販売するゲームのパッケージが置いてあるのですが、中古も新品も両方は置けないので、同じパッケージに新品と中古の価格が書いてあります。

そして、同時に中古の買取価格も、パッケージだったり、パッケージ側のPOPで書いてあります。

(中古販売をメインにしているお店は、発売と同時に買取価格を提示してある事が多いです)

見て回ってるうち、発売から1週~2週程度たっているあるゲームソフトの販売価格と買取価格が、

(新品)販売価格:4,800円

(中古)買取価格:4,300円

のようになっていたのです。これにはちょっと驚きました(中古販売価格は多分この二つの数字の間になるのだと思います)。

もちろん、新品が同じ値段帯の他のソフトの買取価格はずっと低いのです。

このソフトは発売後、口コミ等の効果もあって品薄状態がその後もしばらく続いていました。

お店としては、人気で殆ど買取がこないので、買取価格を上げて在庫を確保しようとしていたのかもしれません。

新品販売価格と中古買取価格の差が少ないという事は、お客様の目線で見ると、「欲しいけど買うか迷ってたが、遊んでダメだったら売りに来ればよいかも。買ってみるか」という心理が働く可能性があります。

逆に、中古の買取価格がすごく低くて、新品で買うより中古のほうがずっとお得な価格だったら、新品を買うのをやめて、中古を買ってしまうかもしれません。

多くのゲーム専門店では中古と新品を併売していて、店舗の広さによっては同じ棚で中古と新品を売っているケースが多々あるわけです。

そういう場合は特に、中古が売れていく事が新品も売れていく事に繋がる可能性が高くなるように考えています。

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小売店は「発売前」にコーナー展開を決める

On 2011年4月14日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分33秒 Tweet 前回の記事で、小売店の方は「売れるモノを売れるように扱い、売れないものは売れるようにはしない」という事を書きました。 過去記事:売れないものは売れるようにしない小売店の心 […]

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この記事の所要時間: 133

前回の記事で、小売店の方は「売れるモノを売れるように扱い、売れないものは売れるようにはしない」という事を書きました。

過去記事:売れないものは売れるようにしない小売店の心理

ここで一つ大事な事は、小売店は「発売前」にコーナー展開、つまり、どのタイトルを一番プッシュするかを決めるという事です。

プッシュするタイトルの場合、予約が始まる数ヶ月前から店内で目立つように展開します。

最近は予約専用のダミーパッケージ(注:実際に商品は入っていないディスプレイ用のパッケージ)があって目立つ場所に並べて予約を勧めたりします。

当然ですが、発売日の開店時にはその時の1押しタイトルのコーナーはできあがっています。


実際にお店で「売れるか売れないか」は大きくお店の取扱い方によって違い、それは「発売前に」もう勝負が決まっています。

ゲームの開発者は、「ゲームの中身がいかに面白いか、楽しいかどうか」でゲームの売れ行きが決まるように錯覚しますが、少なくとも発売すぐにお店が「売れるように」お店作りをしてくれるかどうかは、発売前に決まってる事をはっきり分かっている必要があります。

当然ですが、お店の人も力を入れるタイトルは「中身の出来」は勿論気にしています。

ですが、「売れそうにない」と思っているタイトルは「中身の出来」は同じようには気にしたりしない事を理解しておく必要があります。

関連記事:ゲームソフトが発売日に一番売れる不思議

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売れないものは売れるようにしない小売店の心理

On 2011年4月13日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 2分41秒 Tweet 小売店の方や関係者とお話させて頂いた後、プロデューサーとして知っているべき事を知らない事を痛感したので、無理にお願いしてゲームズマーヤで店員として働かせていただく事になり […]

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この記事の所要時間: 241

小売店の方や関係者とお話させて頂いた後、プロデューサーとして知っているべき事を知らない事を痛感したので、無理にお願いしてゲームズマーヤで店員として働かせていただく事になりました。

shop_photo.gif

実のところ、一筋縄では行かなかったのですが、なんとか関係各所を説得して3ヶ月間、週に2回(木曜日と土曜日と記憶しています)、お店に立ってお手伝いをしつつ、色々と学ばせていただきました。

本当に貴重な体験で、ゲームズマーヤの秋谷さんはもちろん、色々と取り計らって頂いた方々に大変感謝しています。

さて、その機会に学んだ事は本当に沢山あるのですが、少しづつでも伝えていければと思います。多少情報が古い部分はあると思いますが、おそらく、今でも通用すると思われる事を中心にお伝えしようと思います。


さて、毎週通うようになって、まず大変だなと思ったのは、発売されるソフトは毎週変わる訳ですから、ほぼ毎週お店の模様替えをしている事です。

お店としては一番売れる、売れて欲しいソフトをお店で一番目立つ所に、目立つように置きます。そういうソフトは店頭販促物(メーカーから配布されるポスター、映像用DVD、POPと呼ばれる印刷物等)を使って、なるべくお客様の目を引くようにします。

しかし、ほぼ毎週新しいソフトが発売されるので、全てではないですが、毎週コーナー毎の場所の入れ替えをしたり、撤去したり、新設したりしています。

お店には物理的なスペースの制約がありますし、お店の中で多くの人に目が止まる「一等地」のスペースはさらに狭いのです。

目立つ場所に複数本の展示をするよりは、一番売れるものをドーンと置いたほうが目立つし、結果的にはトータルの売上は上がります。

なので、逆に売れない、とお店の人が思う商品は仕入れたとしてもあまり目立たない所へ置かれる事になります。そもそも、売れないと初めから分かる商品はそもそも「仕入れない」事も多い訳です。

(お店が1本も仕入れない事を俗に「ゼロ発注」といいます。業界の人なら聞いた事があるかもしれません)


これはほぼ、どのような小売業にも言える事ですが、小売店は一番売れる商品が一番売れるようにお店づくりをします。

売れないソフトをどうにかして売ろうとする努力をするのであれば、同じ労力を、売れるソフトがより売れるようにしたほうがお店としては売上利益をあげられるのです。

結果的に、売れるものはより売れ、売れないものはトコトン売れない、という状況が出来るのです。

ゲームを作っている立場からだと、何故自分たちの作ったゲームはお店でいいところに置いてくれないのか、せめて他と同等に扱って欲しい、と思ったりもするかもしれませんが、小売店からすれば「売れるモノを一番売れるようにする」事は当然の心理なのです。

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紹介:ゲームの文章術(GameBusiness.jp)

On 2011年4月13日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 0分25秒 Tweet GameBusiness.jp の記事が「これ、本当にそうそう」と思ったのでご紹介します。 ゲームの文章術・・・平林久和「ゲームの未来を語る」第15回 / GameBus […]

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この記事の所要時間: 025

GameBusiness.jp の記事が「これ、本当にそうそう」と思ったのでご紹介します。

ゲームの文章術・・・平林久和「ゲームの未来を語る」第15回 / GameBusiness.jp

gamebusinessweb.jpg

ゲームパッケージや広告、記事の文章には僕も色々言いたいことがあります。

よく見せたいのだろうけど、結果的に逆の印象を与えていたり、読む気にもならない文章になってるケースも多々。

このブログを2度以上読まれている方なら是非一読を。

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映画のDVDを「レンタル」する心理と中古の話

On 2011年4月12日, in ブログ, by nakamura
tsutaya.jpg

この記事の所要時間: 約 2分6秒 Tweet 皆さんは見たい映画のDVD( or Blu-lay )を「買う」派ですか?「レンタル」する派ですか? 映画のDVDを「買う」人もいるとは思いますが、おそらくですが、どちらか […]

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この記事の所要時間: 26

皆さんは見たい映画のDVD( or Blu-lay )を「買う」派ですか?「レンタル」する派ですか?

tsutaya.jpg

映画のDVDを「買う」人もいるとは思いますが、おそらくですが、どちらかといえば映画のDVDは「レンタル」する人のほうが多数なのではないでしょうか。

その理由は何故でしょうか?

映画DVDを買うのではなくレンタルで利用する、大きな理由の一つは「同じ映画は1度見ればいい、そんなに何度も見ない」という事なのではないかなと思います。何度も見たりはしないので、「買う」よりはお得という感覚です。

でも、同じ映画のDVDでも「買うほうがお得」なDVDもあるんです。

それは、例えば小さい子供を持つ親にとっての「子供に見せるためのビデオ」のDVDです。

小さい子供を持ってる親だと分かると思いますが「アンパンマン」とか「ウルトラマン」、ディズニーの映画なんかは、本当に何度も見せるはめになるので、レンタルではなく「買う」事を選びます。

それいけ!アンパンマン ザ・ベスト みんなだいすき!アンパンマン [DVD] ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念DVD ウルトラマン・ヒストリー (銀の章)ディズニープリンセス コンプリートBOX (期間限定) [DVD]

いや、本当、DVDがすり切れちゃう位何度も見るわけです。

子供が「同じモノを」見たがる、というのはもちろんあるわけですが、親としては子供に「いつもの」DVDを見せている間は子供はおとなしくしているので、他に家事が出来たりする訳です。

子供の直接の世話から離れて家事がしたい、自分の事がしたい、と思う瞬間は、何度も何度もあるので、親からしても、手放せない訳です。


ここではあえて、レンタルの仕組みがあるビデオ(DVD)の話をしました。

ゲームソフトにはレンタルという仕組みは(国内では)ありません。

考えて見て欲しいのは、新品でゲームを購入した後、すぐ売りに行こうと思うのは「一度遊んだらもういい」からレンタルしたほうがいいと思うタイプなのか、「何度も使う」から買ったほうがいいと思うタイプのどちらなのか、という事です(もちろん人によってその判断は異なりますが)。

なかなか小売店からするとなかなか中古で売りに来てくれないタイプの商品と、中古が山のように来て困るタイプの商品がある訳です。

当然「中古が山のように来て困るタイプの商品」は、買い取り価格を下げて、中古の販売価格も下げ新品はリピート注文を控える事になります。

逆に中古がなかなか買い取りに来ずに、でも、買いたいというお客様は来る商品なら「新品で品揃えをしておこう」と小売店では考えるでしょう。

その違いは何故か?を考えると、少し「中古でも売れる」→「新品が長期で売れていく」の理由が分かるかもしれません。


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中古でも売れていくためにはパッケージが重要

On 2011年4月10日, in ブログ, by nakamura
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この記事の所要時間: 約 1分38秒 Tweet 前回の記事で、「中古でも売れていくゲームソフトは新品でも売れる」という事をお話しました。 過去記事:中古が売れれば新品も売れる 色々なしがらみもあって、ゲームメーカーが中 […]

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この記事の所要時間: 138

前回の記事で、「中古でも売れていくゲームソフトは新品でも売れる」という事をお話しました。

過去記事:中古が売れれば新品も売れる

色々なしがらみもあって、ゲームメーカーが中古の流通を支援するような話は聞いた事がありません。中古が売れれば新品が売れなくなる、というのが大きな理由なのでしょうが、実は僕はそうではなく、中古でも売れていくゲームが新品でも長期間売れ続けるというのが実際なのではないかと考えています。


ではゲームソフトが中古でも売れる要件にはどのようなものがあるのでしょうか。

その要件にはいくつかあると思いますが、僕が持っている仮説をお話しようと思います。

中古でも売れていく条件の一つはパッケージで商品の魅力がよくアピールできている事だと考えます。

mojidspkg.jpg

新品ゲームソフトが発売される時は広告宣伝等もメーカーが行いますし、店頭販促物(ex.ポスター、POP、店頭ビデオ等)も積極的に流します。

しかしながら、それらの販促物が中古ソフトで使われる事はまずありません。

店頭に何かないか探しに来たお客様が手にとって購入に到るまでに店頭で与えられる情報は、中古の場合、ほぼパッケージしかないといえます。

つまり、中古ゲームソフトが売れていくためには「パッケージ」の出来が大きな要因になるという事です。

これは新品ゲームソフトで、発売から時間がたった後にも同じ事がいえます。新品のゲームソフトも発売から暫くたった後に売れ続けるためにはパッケージの力が必要なのです。


ゲームズマーヤで働かせて頂きながら、発売から時間が経った後にも売れていくために必要な条件を考えると、最終的に販促物的に残るものはパッケージしかない事に気がつきました。

後に「もじぴったん」シリーズは「発売から時間がたっても売れる」「中古でも売れる」ためにパッケージについてはかなりコダワリを持ってデザインをしています。

(この話はまた近日詳しくできればと思っています)

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中古が売れれば新品も売れる

On 2011年4月8日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分43秒 Tweet ゲームソフトの店頭での売れ方のお話です。 過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳 過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネス 過去エントリー:定番商品の […]

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ゲームソフトの店頭での売れ方のお話です。

過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳

過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネス

過去エントリー:定番商品の必要性

過去エントリー:定番商品になる条件とは

新品ゲームソフトの売れ行きは中古ソフトの売れ行きとも強い関係があります。

今、殆どのゲーム専門店と呼ばれるお店は新品ゲームソフトと中古ソフトを併売しています

発売時期の短期間しか売れない商品の典型的なパターンは、

  1. 発売後短期でパッと売れる
  2. その後新品の売れ行きがペースダウンする
  3. 中古が沢山同時期に買取が来る(同時期に購入されるのでクリアされて買取に来る時期も重なる)
  4. 中古の在庫が過剰になるので買取価格を下げ、販売価格も下げる
  5. 中古と新品の価格差が大きくなるのでより新品が売れない
  6. 新品の在庫がなくなれば(あるいは処分価格にしてなくして)再注文しない

というようなパターンです。

お店にとって品揃えは重要ですが、中古ソフトで沢山在庫がある商品は、新品の在庫が切れてもリピート(再注文)する事はほぼありません。価格差がある上に、売りにくい新品よりも中古で品揃えをすればいいという考えになります。

反対に、定番的に長く売れる商品は中古でも売れ行きがよいケースが多く、また中古の買取も少ないパターンが多いため、中古では常に在庫を揃えられないという事が起こります。

そういう中古商品は、お店でも値段は新品とあまり変わらない値付けになったりします。中古で在庫を確保したい場合でも、お店は買取価格を上げてきますから、新品との価格差が狭まってきます。そういう場合、近隣の新品で置いてあるお店で購入される確率があがるので、結果的に新品が売れていきます。

ですから、中古でも置いておけば売れる定番商品の場合、新品でも長期で再注文されて売れ続ける、というサイクルとなるのです。

では中古が売れる条件というのはどういう事でしょうか。

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定番商品になる条件とは

On 2011年3月9日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分34秒 Tweet ゲームショップは「定番商品」を求めているという話をしました。 過去エントリー:定番商品の必要性 定番商品とは、発売からしばらくたっても長く売れ続ける商品です。 ではどうい […]

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この記事の所要時間: 134

ゲームショップは「定番商品」を求めているという話をしました。

過去エントリー:定番商品の必要性

定番商品とは、発売からしばらくたっても長く売れ続ける商品です。

ではどういう商品が「定番」となるのでしょうか。

ある商品が定番になる条件にはいくつかあると思います。

ゲームズマーヤの秋谷店長は、そのひとつのヒントを僕にくれました。

「定番商品は、他に換えがきかない商品お客様にとってはこれしかない、という商品なんですよ。」

秋谷さんが、僕に定番商品の話をしてくれたのは、一つには「もじぴったん」は定番商品に成りうる可能性を持っていたから、と話してくれました。

実際、僕がゲームズマーヤを訪れた時はPS2,GBAのもじぴったんの発売から数ヶ月後でしたが、どちらも新品で品揃えしていただいていました。

お店が定番商品を求めているという話は、僕自身が目指した方向性とズレていなかった事を再認識させる事になりました。

僕にとっては初めての家庭用ゲームソフトである「もじぴったん」PS2,GBAを作り始めた頃、ゲームが発売から3ヶ月経てば店頭からなくなるのが常識だった事に疑問を感じていたからです。

近いカテゴリーなのに、おもちゃ売り場では「人生ゲーム」等、何十年もお店に定番として並んでいる定番商品があるのに、ゲームではそれは非常識、という事が何か変だ、と思っていて、人生ゲームのように長く愛されて売れ続ける商品がゲームでも作れないかと思っていたからです。少なくとも発売から三ヶ月後にはどのお店にも置いてないのが普通、になるのはおかしい、と思っていたのです。

後に、秋谷店長にお願いしてゲームズマーヤの店頭に立たせていただいて、実際定番商品になるための条件は何か、という事について色々と学ぶことが出来ました。

その条件となるいくつかの要素についてまた伝えていこうと思います。

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お店が気にする「消化率」の話

On 2011年3月8日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分26秒 Tweet 新品ゲームソフトの商売は小売店にとって非常に難しいという話の続きです。 過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳 過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネ […]

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新品ゲームソフトの商売は小売店にとって非常に難しいという話の続きです。

過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳

過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネス

過去エントリー:定番商品の必要性

以前のエントリーで述べたように、小売店は仕入れたゲームソフトが在庫になって値下げして売るしかない状況になると沢山売れたとしても利益が出ないのです。

そして自分のお店だけでなく、他店舗の在庫状況も実は気にしなければいけません。

仮に他店舗で在庫が多い状態であれば、自分の店舗が値下げしなくても値下げせざるを得なくなるからです。

一般の人はあまり知らないと思いますが、業者、業界向けのランキングの情報には「消化率」という項目があります。これは小売店が入荷した本数のうち、どのくらいが実際にお客様に売れたか、という割合を表しています。

タイトルにもよりますが、例えば発売から1週、2週たってこの消化率が低い(入荷本数は多いのにお客様に売れた本数は少ない)場合には、全国的に値崩れの可能性が高くなります。特に入荷本数が多くて、消化率が低く、定番的に売れる事が予想し辛い場合、値崩れ、在庫処分の可能性が高くなるわけです。

ですから、お店の人はあるタイトルが全国で何本売れた、その週で何位だった、という情報よりも「消化率」の事を非常に気にしています。

一概には言えませんが、消化率が低く在庫処分されるタイトルというのは、お店にとっては「期待していたが、期待はずれだった」タイトルという事が言えると思います。

期待される事は、メーカーにとっては悪い事ではありませんが、結局その期待に応えられなければ、信頼を失って、次回からは期待されなくなってしまうのです。

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定番商品の必要性

On 2011年3月7日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分24秒 Tweet 前回からさらに続きです。 過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳 過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネス 前回のエントリーで述べたように、新品ゲーム […]

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この記事の所要時間: 124

前回からさらに続きです。

過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳

過去エントリー:厳しい新品ゲームソフトビジネス

前回のエントリーで述べたように、新品ゲームソフトの販売というのは、小売店にとっては非常に利益を出す事が難しい商売になっています。

そんな中でも、小売店にとって一番ありがたいゲームソフトはどんなものなのか。

僕がゲームズマーヤに初めて行った時に、秋谷店長は僕にこういいました。

「お店が求めているのは【定番商品】なんです。定番商品というのは、置いておけば発売から時間がたっていても売れて、お店は切らさずリピート(再発注)して常に品揃えしておくような商品。そういう商品をつくって欲しいんです。」

前回のエントリーで触れましたが、発売から短期間しか売れない商品は、仮に沢山売れたとしても売れ残ってしまえばお店にとっては利益にならない可能性が高い訳です。それよりも、発売から時間がたっても、長く売れ続ける定番的な商品のほうが、お店にとっては在庫になる心配が少ないため、安心して再発注でき、お店の売上、利益に貢献するわけです。

定番商品は、同時に、あまり新作で売れるソフトが発売されない時期でもお店の売上に貢献します。お店のひとつの悩みはお店の売上利益がゲームの発売スケジュールに左右されすぎる事です。

ゲームを開発している人に知ってほしい事は、全国ランキングで上位に来るような沢山売れる商品が必ずしもお店の利益には貢献していない、という事。そして、お店は長く売れ続ける「定番商品」を求めている事。逆に言えば、今発売されているゲームの殆どは定番商品になっていないという事です。

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厳しい新品ゲームソフトビジネス

On 2011年3月3日, in ブログ, by nakamura

この記事の所要時間: 約 1分57秒 Tweet 前エントリーでは僕が何故ゲームショップで働きたいと思ったかの理由をお伝えしました。 過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳 新品ゲームソフトの販売は小売店に […]

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この記事の所要時間: 157

前エントリーでは僕が何故ゲームショップで働きたいと思ったかの理由をお伝えしました。

過去エントリー:僕がゲームショップで働こうと思った訳

新品ゲームソフトの販売は小売店にとっては仕入れ原価が高い(定価の75%)、非常に利幅が薄く(店頭では新品ゲームソフトは少なくとも10%以上値引きされている)、かつお店が仕入れる時に買い取らないといけない(リスクは小売店が持つ)ため、利益を出すのは非常に難しいのです。

仮に20本仕入れて、1本売れ残ったとしてもお店としては利益は残らないどころか、アルバイト店員のバイト代が出せるかどうか。テナント料や電気代等の経費も考えるとお店としては利益は出ない。そんな商売なのです。

売れるまで、おいておけばいいじゃないか。

そう思う人もいるかもしれません。

しかし、在庫のソフトを売って現金化しない事には、次の月に発売されるソフトを入荷する事もできません。ですから、値下げして、損をだしても早く売ったほうがよい、という事になります。

仮に自分のお店が値下げしなかったとしても、他のお店が値下げしたら、結局のところ値下げせざるを得なくなります。

さらに問題なのは、当時の、そして今もですが、殆どの家庭用のゲームソフトは売れるのは発売からすぐの間だけで、ちょっとの期間の後はパッタリ売れなくなってしまう事です。在庫が少しでも残れば利益は飛んでしまいます。

かといって、仕入れる本数を絞りすぎると売上が上がらなくなってしまい、チャンスロスとなりますし、ある程度の本数を売らない事にはお店のテナント料、電気代やバイト代を稼ぐ事もできません。


メーカーが何十万本出荷して利益がでた、みたいな事を言っていても、お店で実際に起こっている事は仕入れた在庫が売れないために大損覚悟で価格を下げて投げ売りして、小売店はまったく儲かっていないなんて事はざらにあるのです。

(正直な所、お店が儲かったという事例のほうが少ないと思います)

僕は、そんな事も全然知らずにゲームを作っていました。

多分、業界にいる人の中でも、特に開発に携わる人でそんな事情を知らない人は少なくないだろうと思います。

実のところ色々複雑な事情があるのですが、小売店は少なくとも新品ゲームソフトの販売だけでは食べていけない、というのが実情なのです。

さて、明日以降も続きます。

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