ゲームが面白すぎると困る?

On 2010年11月15日, in ブログ, by nakamura
この記事の所要時間: 219

ゲームの開発者は、いかに面白いゲームを作るかが目的と思ってしまう。面白ければ面白いほど、お客様は満足し、売れる、という思い込みからだ。

いくつかのエントリーで、商品として「お客様の生活」の事を考えた場合、それだけでは売れない商品になってしまう可能性について述べた。

エントリー:生活にあわなければ面白いゲームでも購入されない

エントリー:追求すべきは誰の満足?プレイヤー、ユーザー、それとも?

実は、場合によっては「ほどよく面白いけど、面白すぎない」事がお客様のベネフィットに繋がる、お客様の生活にあうというケースも少なくなくある。

首都圏に住んでいる人なら、電車の中などで携帯電話のゲームを遊んでいる人はよく見かけるだろう。それなりに携帯アプリが認知されて皆がゲームを始めた頃、かなりの確率で「テトリス」を遊んでいる人を見かけた。

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でも、テトリスをダウンロードしたサイトには他にも面白いゲームはあったはずである。

お客様の立場で見てみよう。

テトリスはシンプルで遊びやすい。ルールも知っている。当然トライアル(最初のプレイ)もする。プレイする。ちょっと操作しにくいかもしれないが、テトリスの楽しさは味わえる。

通勤の電車の中でプレイする。立っている時は片手はつり革だったりカバンだったりする。片手でプレイできる。

そうこうして遊んでいるうちに会社の最寄り駅に到着。あるいはすぐに返信しなければいけないメールの着信があった。

さて、もし遊んでいるゲームがものすごく面白くて、例えばクリア間際(ex.もう少しでボスを倒せる)だった時、パッと気持ちよく止められるだろうか?

多分、多くの人は(クリアという概念のなく、ほどよい面白さの)テトリスだったら止められるのである

特に携帯電話(携帯ゲーム機)の場合、この「パッと止められる」というのは大きなベネフィット(お客様にとってのメリット)である。

単に中断できればいいという問題でもない。

「気持ちよく」止められるか、止めても不満が残らないかが大事だったりするわけだ。

ゲームを面白くすれば売れる、は実はゲーム制作者の思い込みではないか。

本当にお客様のため、お客様の生活にどう役立つかを考えたら、違う答えが見えてくるかもしれない。

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