「始める前に」見極める力

On 2010年12月9日, in ブログ, by nakamura
この記事の所要時間: 134

ゲームに限らず、あるプロジェクトが成功するかしないか、は実のところ始める前に大方決まってしまっています。

と言われると多くの人は違和感を覚えるかもしれません。

正確に言えば、成功するかはやってみなければ分からない要素があるけれども、失敗するほうは、企画がダメな時点で、その後の努力に関わらずほぼ確実に失敗してしまうのです。


水を求めるために水脈を掘り当てるプロジェクトを考えてみます。

水脈がない場所を、いくら掘っても、求める水は出てきません。

どれだけのお金、人、時間をかけても、出ない場所からは水は出ません。

どれだけ高度な掘削技術があろうと、効率的に掘ろうと、ない場所を掘るのには意味がないのです。


商品開発でいえば、水脈の大切な一つは「お客様のニーズ」です。

お客様のニーズがない所に向けて、どんなにお金、人、時間をかけて商品やサービスを作っても、意味がありません。

関わった人は疲弊し、かけたお金は無駄になります。

もちろん、お客様が喜ぶ事もありません。

商品やサービスが成功するかどうかは、別に様々な要素が絡んできます。

以前のエントリー(*)でお話しした「戦略」もその一つです。

場合によれば成功を左右するのは「時の運」、という事もあります。

ですが、もし、水脈(お客様のニーズ)がない事が分かる目利きの能力があれば、少なくとも最初からわかりきった失敗は避ける事ができます。

プロデューサーの役割の一つは、この目利きにあると思います。

スタートする前に、企画の段階で水脈をあてる事ができるか(あてる可能性が高いか)を判断できる能力です。

その目利き力があるかないかで、組織を発展させる事も出来れば、簡単につぶしてしまう事も出来ます。

その意味でプロデューサーの責任は大きいのです。

(*) (参考) 過去エントリー:戦略の発想がなければモノは売れない

こちらもあわせてどうぞ

[`tweetmeme` not found]
Share on Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - 「始める前に」見極める力
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
Bookmark this on FC2 Bookmark

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


This blog is kept spam free by WP-SpamFree.

Additional comments powered byBackType