3/15(木)に東京大学本郷キャンパスにて、「優れたデザインが生み出すデジタルゲームの楽しさ」というテーマで講演を行う事になりました。
このような機会を作って頂いた東京大学の藤本徹先生、ならびに関係各位にこの場を借りて感謝します。
イベントの詳細、参加申し込みはこちらです。
さて、今回ゲームデザインについてのお話をする前によく勘違いをされがちな話なので、そこに少し触れておこうと思います。
その一つは「ゲームデザイン」は何でも楽しくできるマジック(魔法)のようなものである、という誤解です。
確かにゲーム、特に優れたデジタルゲームには人を夢中にさせる力があります。それを支えているゲームデザインの考え方や仕組みというのは、単純にゲームを作るためだけに留めておくにはもったいない、他業種でも様々な応用ができる知恵であると思います。
しかしながら、ゲームデザインの知恵を使えばどんなモノやサービスでも「楽しく」「面白く」できるという訳ではありません。
料理に例えれば、どんな一流のシェフを連れてきても、素材そのものがダメであれば本当に美味しい料理は作れませんし、出来上がっている状態で美味しくない料理を美味しくする、という事ができないのと同様に、優れたゲームデザイナーがいれば何でも楽しくなる、面白くなる、というものではないのです。
「ゲーミフィケーション=Gamification(ゲーム化)」という言葉が「流行」の兆しを見せていますが、ゲームデザインというものが一般にはよく理解されていないため、安易にゲームの仕組みを取り入れた製品やサービスが反乱し、そこら中「クソゲーミフィケーション」だらけになってしまう可能性も少なくないのではと考えています。
何かをゲームにする事、は実はとっても簡単ですが、様々なお客様にとって、楽しく、面白く、しかも普段の生活の中で楽しめ、何度もやりたいと思うようなものにする事、はそう簡単な事ではありません。
今回のイベントでは時間も限られていますし、ゲームデザインの知恵、のごく一部しかお伝えできないでしょう。しかし中々表に出てこない、プロのゲームデザインの考え方の一部でもお伝えできれば、と思いこのような場をセッティングして頂きました。ディスカッションの時間も多くとってあるので、色々な方と話をする事で僕自身も刺激を受けたいと考えています。
ご興味があり、ご都合が合えば是非参加頂ければ幸いです。
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