パッケージのゲームソフトは、
遊んでから買う訳ではなく、買ってから遊ぶ
のが基本です。
もちろん一部体験版を遊んでから購入したり、知人友人に貸してもらって遊んでから購入を決める例もあるでしょうが、それは実のところ一部です(体験版がダウンロードで無料で配られている昨今でも、お客様は興味があるタイトルしかダウンロードしない)。
映画でいうと、映画はお金を払ってから見るわけで、映画を見てからお金を払うわけではないのと同じなわけです。
ゲームを作っている人は、そのゲームの中身の事を知りすぎています。どんなモードがあって、どう面白いかも知っています。
しかし、それはゲームを自分自身で体験しているからです。
何も知らないお客様にとっては、その商品を買うとどんないい事があるのか、どう楽しいのか、そしてお客様がそれを魅力的に感じるかで購入される可能性が初めて出てくるのです。
ゲームソフトのパッケージは、購入される場合は、殆どのケースでお客様が購入直前に見るものですし、購入を迷っている場合等には、それが購入の大きな決定用意になる事もあります。
またそれだけでなく、店頭で、知らなかったタイトルに触れるきっかけにもなるお客さまにとっては重要な情報源なのです。
ですから、パッケージで商品の魅力を購入前にちゃんと伝えられていなければ、当然だけどお客様に購入される可能性が大きく落ちてしいます。仮に遊んでさえもらえれば魅力的が伝わって、口コミでさらに売れる可能性があったかもしれなくても、それさえ潰してしまうことになります。
PS2版のもじぴったんでは、BEST版の発売時に(中身はまったく変えなかったのに)パッケージ、広告、価格を変えただけでまったく売れ行きが違いました。
デザインを変更したパッケージをお客さまが店頭で手に取られて購入に直接結びつくのも自分の目で見た僕は、家庭用パッケージソフトでのパッケージの重要性を再確認しました。

(発売後1年半で5万本出荷)
↓
(発売後1年半で30万本出荷)
もちろん、売上が上がった効果の要因の全てがパッケージの変更によるものではありません。
しかし、いくつかの理由から、パッケージの変更が売上を大きく左右している事を僕は理解しています。
同時に多くのソフトがゲームの中身の開発は頑張っているのに、明らかにパッケージには無頓着である事は非常に残念に感じます。売れ行きを決めるのはいかに購入前に知ってもらい魅力的に感じてもらうか、だからです。
中身をいくら作り込んでも購入して遊んでもらえなければ意味がありません。
その意味でパッケージの重要性をプロデューサーは認識をする必要があります。
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