この記事の所要時間: 233

ゲームデザイナーでもなく、ゲームの開発経験もない人が、ゲームのコアになるアイデアを発想する事、特に今までに無いユニークなゲームのアイデアを数多く発想する事は簡単ではないと考えられてきたかもしれません。

大学でゲームデザインを教える先生という立場もあり、「ゲームのアイデアはどうやって生み出すのか」という事を幾度となく聞かれました。

経験則ですが、なんのフレームワークも無しにゲームのアイデアを出そうとすると、多くの場合、そもそもゲームのアイデアになっていなかったり、要するにどういうゲームであるか、という事を一言に言う事が難しくなる事が発生します。

そのような背景の中、ナムコ時代の経験と大学での教育実践の過程で、「ゲームデザインの知識の前提がなくても、当てはめさえすれば誰でもゲームの構造を持つアイデアが出せる」ゲームのアイデア発想用のフレームワーク、EMS(手段目的構造) Frameworkを開発しました。

9月上旬のCEDEC2014のショートセッションで発表しました。

(記事) http://www.gamer.ne.jp/news/201409040048/ 

手段目的構造フレームワークの基本

フレームワーク自体は非常に単純で、基本形は、

「●●を□□して(手段)、××を△△する(目的)のゲーム」

となっています。この「●●を□□して」の部分と「××を△△する」の部分を非論理で発想し、言葉を入れていくだけのシンプルなものです。

既存のゲームも、この形で言い表す事ができるケースが多いのです。例えば、

(1) 文字を並べて(手段)、言葉を作る(目的)のゲーム = もじぴったん
(2) 塊を転がして(手段)、塊を大きくする(目的)のゲーム = 塊魂
(3) パズルを連鎖させて(手段)、ドラゴンを倒す(目的)のゲーム = パズドラ

等です。

元はパックマンのゲームデザイナーで、現在は東京工芸大学の岩谷徹先生が、ナムコ時代から言っていた「ゲームを動詞で発想する」という発想法を元にしています。新しい部分は、ゲーム内におけるアクションの手段目的構造をフレームワークとする事で、ゲームの構造を持ったアイデアを生み出すという部分です。

大学での実践を通してアドバンスのフレームワークも開発しています。

EMSフレームワークを使ったゲームアイデア創出ワークショップ開催のお知らせ

東京大学藤本先生のご協力を得て LudixLab公開研究会:EMSフレームワークを用いたゲームアイデア創出ワークショップを11月10日(月) 18:45より東京大学本郷キャンパスにて行います。

主に教育関係の方でゲームアイデア発想法に興味のある方を対象としておりますが、ゲームデザインやその応用に興味のある方、どなたでも歓迎です。参加ご希望の方は下記リンクより是非お申し込み下さい。

http://peatix.com/event/57644/

 

こちらもあわせてどうぞ

[`tweetmeme` not found]
Share on Facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - どうやってもゲームのアイデアになるEMS Frameworkの紹介
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
Bookmark this on FC2 Bookmark

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


This blog is kept spam free by WP-SpamFree.

Additional comments powered byBackType