「もじぴったん」GBA版の発売後、購入されたある方と話をして、その方がたまたまGBAともじぴったんを持っておられたので、見せて頂く事になりました。
GBA版のもじぴったんは、遊んでいる度合い(クリア度合い)によって「ゴールドもじくん」「ブロンズもじくん」みたいにゲームのキャラクターがバージョンアップして称号が表示されるという仕様になっていました(ゲームのデータを見るモードの中)。
売り上げランキング: 8194
で、その方はかなり遊んでいて結構上のステータスになっていて、それを僕に見せたかったらしく「XXXもじくんですよ〜すごいでしょ!」のように言われました。
ところが、同じゲームデータを見るモードの中の「総プレイ時間」は「見ると悲しくなるから、見ないようにしている」と言われたのです。
最初は「時間をかけた割にはあまりクリア出来ていない」事が嫌なのかと思いました。
しかし、その方の場合はそうではなく、「自分がゲームにこんなに時間を使ったという現実を突きつけられているようで、見たくない」という事でした。
前回のエントリーで、好きだからこそ、買わない、遊ばない、という方の理由をお話しましたが、実は「総プレイ時間」を見たくない、という心理も似ている所があります。
僕らは、「もじぴったん」の最初の家庭用ソフトであるPS2版、GBA版を作った際には「他のゲームソフトも同じ総プレイ時間の表示をやっている」「自分がプレイした時間が分かれば出したお金の元を取れた気持ちになれるだろう」位の理由でその仕様を入れていました。
しかし、その後、その常識的な考えを改めて以後のもじぴったんには総プレイ時間の表示はしないようにしています。
興味深いのは、プレイの進行度のステータスは人に見せたくて、リアルな総プレイ時間は「見たくない」という心理です。
他の売れているゲームでやっているから、という理由で同じような仕様を入れる事は考え直さないといけない事に気づいた出来事でした。
こちらもあわせてどうぞ
- 好きなゲーム、が故に買わない訳
- 忙しい人には時間はお金より大切
- 新しい操作やルールを覚えるのはお客様にとって負担である
- ゲームセンターのレースゲームの挙動がリアルでない理由
- 僕が1話完結のドラマしか見ない訳
Additional comments powered byBackType