昨日に出したお題「TV番組の仮面ライダー(シリーズ)は誰のどんなニーズ(必要性)に応えたのか」の僕なりの解答編です。
仮面ライダーという番組そのものだけを見たら、小さい子供か、ヒーローものが好きな大人が好きだから見る、と考えるでしょう。
これを「お客様の生活」という視点で考えてみたいと思います。
ちょっとリアルな生活を想像してみましょう。
仮面ライダーを見ている主な層は誰か、というと3歳位から幼稚園の年中さん位までの男児が中心。
仮面ライダーは日曜日の朝早い時間(7:30〜8:00)に放映されている。7:00〜7:30は戦隊モノで、あわせて「スーパーヒーロータイム」と呼ばれている。
土曜日の夜、子供はいつもの時間に寝る。親は明日が休みだと少し夜更かししたくなる。
しかし日曜日の朝、子供はいつもの時間(7:00頃)に起きる。規則正しく。
親はというと、まだ眠い。前の日遅く寝てるし…平日なら仕方ないけど日曜日の朝位ゆっくりさせてくれ…と思う。
そして親はテレビをつけ、チャンネルを某局にあわせる。そしてスーパーヒーロータイム(7:00〜)が始まる。
子供はテレビに釘付けになる。
親はまたベッドに戻ってもいいし、ゆっくりしてもよくなる。
7:30頃にはむっくり起き上がってきてゆっくり朝食の準備とか。新聞読んだりすればいい。子供には邪魔をされない。
お母さんはイケメン使ってる仮面ライダーは子供と一緒に見てもいいかもしれない。普段ならバタバタ朝の準備をしなければいけないけれども。
つまり、「幼稚園位の男児を持つ親」の「日曜日の朝位はゆっくりしたい」、というニーズ(必要性)にあの番組は主に応えていると考えられるわけです。
正直、このことは、リアルに自分が2人の男児を抱えてから理解しました。
スーパーヒーロータイムのなんとありがたいことか(笑)。
テレビをつけるだけ。で、あと30分は眠れ、30分はゆっくり出来る。
TV番組は無料で、素晴らしく助かるのです。代わりに後で子供連れでオモチャやさんに行くのはちょっと面倒な気持ちにはなるのですが。
こういう構図があるから、日曜日のあの時間帯に流されている事が実は肝なのです。
もしあれが日曜日の昼に流れている番組だったら、まったく見せないで済みます。 日曜日の昼は多分ショッピングモールなどにでかけて買い物していたりしますからね。
後、日曜日の朝はNHK教育が大人向け番組をやってるのがでかいです。そうじゃなければNHK教育を親は選びそうな気がしますね。
なるほど、と思いましたか?なんだか騙されたような気分ですか?
でも、もしそうなら、ゲーム(商品)を研究する視点、でなくて「お客様の生活」を研究するという視点が足りなかったのかもしれません。
ゲームならどうかを考えてみませんか?どんな人が、どんな場所で、どんな時間に、誰と一緒に、遊んでいるのか、遊ばないけど、関係している人が周りにいないか、と。
本当に研究していくと、商品作りのヒントになる新しい発見が絶対にありますよ。
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