ナムコに入社してラッキーだった事の一つは、遠山 茂樹さんと一緒に仕事が出来た事です。
遠山さんは、古くはゼビウスのデザインを担当して、ガンバレット やプロップサイクルという名作のアーケードゲームのゲームデザイナー。遠山さんを一言で言うと「マッドサイエンティスト(笑)」。僕はMr.ナムコ、と思う位、ナムコっぽい人で、とにかく、面白いアイデアを次々に生み出すすごい人なのです。
最近は「遠山式立体表示法」という従来にない「実在感」のある3Dの表示手法を開発していて、ゲームに留まらない、本物のクリエイターの一人だと僕は思っています。
PSPの「ポータブルアイランド 手のひらのリゾート」というタイトルで遠山さんと一緒に仕事を出来たことは僕にとっては非常によい経験となりました。
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遠山さんのアイデアを生み出す考え方には本当に学ぶべきところがあったのですが、中でも
「答えは必ず思いついていない中にある」
という遠山さんの中にある根本的な考え方は、クリエイティブが求められる仕事では基本とすべき考え方だと感じています。
何かしら問題にぶつかったとき、論理的に考えていっても行き止まりでそれ以上進まないときがあります。
遠山さんのように本当にクリエイティブ人は、そんな場面でも「答えは必ずある。出来ないのではなくて、解決策を思いついていないだけだ。」と考えるのです。
クリエイティブでない人は難題にぶつかると「それは無理」と先にあきらめてしまう(すぐに結論を出してしまう)のです。そして「出来ない理由」を探してしまいがちです。
しかし、クリエイティブな人は、どんな問題にも解決策がある、まだ思いついていないだけだと考え、それを思いつく方向へパワーを注ぐのです。
これは創造的で、今までにないモノを生み出す人の考え方の基本で、ゲーム開発という分野に関わらず、仕事をしていく上でとても役立つ考え方だと僕は思っています。
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