販売手法をライバル会社から学ぶ

On 2010年12月2日, in ブログ, by nakamura
この記事の所要時間: 330

僕がプロデューサーになった時は、元々開発しかやった事がなかったのでとにかくモノを売るとはどういう事かをゼロから学ばないといけませんでした。

もちろん最初は、社内で色んな方に聞きまくって、「常識的」なやり方を聞くわけですが、いわゆる「ゲリラ」をやらないとダメなことを覚悟していました。

単に「普通の」販売、販促、宣伝手法を知ってそれをやっても、当初の低予算では大きな効果を出す事は難しい事は分かっていたからです。

これはどんな会社でもそうかもしれませんが、そこそこうまくいっている組織では、そういった新しい、多少奇抜に思える販売手法のようなものに対して「保守的な力」が働きます。

今までと違うやり方でやりたい、と思っていても「前例がない」「これまでのやり方で問題ない」と返されて、社内の壁に阻まれる事があります。

なので、その時に僕がとった「作戦」の一つはライバル会社が何をやっているかを研究する事でした。

この時に一番の情報源になったのは、「店頭」でした。

当たり前の事ですが、店頭では他社の販促物ややろうとしている事が分かります。毎週店頭に行き、新製品のパッケージやPOP、プロモーションビデオ等をずっと観察していました。それに対するお客様の反応も見ていました。

そうすると、「自社はやっていないが他社はやっていて効果を上げていそう」な事を発見する事ができるのです。

その事を持ち帰って、「XXX社はこんな事をやっているが、うちでも出来ないか」という相談をする事によって実現する方法を模索したりしていました。

その一つが名刺型の販促物だったりします。名刺サイズの販促物がある所で配られているのを見て、目立ち具合は劣るけど「持ち帰りやすさ」はある、と思い、WEB体験版のアピールになるのではないか、と考えました。

残念ながらはっきり効果があったかは分かりませんが、後に体験版のページのアンケートでこのカードを見て来た方がいたので多少なりの効果はあったことが分かりました。

(手元に残っていたので画像表裏です)

mojidaijitenmp1.jpg mojidaijitenmp2.jpg

今ならQRコード等を使う手もありますね。


ある時、ゲームショップで体験版、といいつつPC用のCD-ROMが配られていて、なんだろう、と思ったら「逆転裁判(GBA)」の体験版CD-ROMでした。

(先にWEB版の体験版(FLASH)がある事を知らなかったのですが、多分それが遊べるCD-ROMだったのだと思います)

体験版、といえば普通、その製品と同じプラットフォームで作られるのが当たり前でしたから、この手があったか、と思いました。

後に、これをヒントに「もじぴったん」もWEBで体験版を作れないか、と考え、実際もじぴったんPS2 BESTの際にWEBで遊べるようにするのですが、それは逆転裁判の前例を知っていたからです。

(ご参考)逆転裁判シリーズ最新作「逆転検事2」ページ(体験版公開されてます)

(ご参考)「ことばのパズル もじぴったん」体験版ページ (対戦のおためしもあります!)

今、ある会社が店頭でやっている事を業界全体がマネして欲しいと思う事があるのですが、写真で説明出来るようにしてから紹介するつもりです。

多分お店の人なら分かるかも、ですね。


さて、まったく余談ですが、毎日.jp で作家の「宮部みゆき」さんが好きなものを紹介していたのですが、その中に「ことばのパズル もじぴったんDS」が!

http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20101128ddm015070006000c.html

なんだか涙でそうになりました…

宮部みゆきさんのファンなもので(笑)。ありがとうございます。

ことばのパズル もじぴったんDS
ナムコ (2007-03-15)
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